電子契約の作り方・やり方は?オススメなサービス4社比較

電子契約とは

従来契約書は印刷して2部作成し、署名と押印するような形式が一般的でしたが、電子契約といって、契約書を交わす時にインターネット上で締結・保管まで完結することもできます。

電子署名法という法律により契約書の署名・押印をオンラインでも行えるようになったこと、また契約締結後の契約書の保管もで電子帳簿保存法という法律によりデータのまま保管することが可能になったことにより、近年急速に普及してきました。

電子契約のメリットとは

主に挙げられるのは

  • 契約締結・管理の大幅な効率化
  • 印紙税などのコスト削減
  • 改ざん・盗難リスクの防止

の3つがあります。電子契約では、契約書を印刷したり、それぞれの契約者に契約書を郵送して署名して返送したり、といった作業が発生しません。オンライン上で締結できるため、非常に手間が省けます。

また、印紙税法第2条により、電子契約で締結した契約書には印紙代がかかりません。

また契約締結後もパソコンやクラウド上に保管できるため、物理的な盗難や紙を改ざんして契約書を捻じ曲げたりといったリスクを防ぐことができます。

電子契約で締結できない契約とは

ほとんどの契約は電子契約で締結が可能ですが、書面での契約が必要がものもあります。「電子契約できないもの」の代表例には以下のものがあります。

  • 定期借地契約
  • 投資信託契約
  • 訪問販売
  • 電話勧誘販売
  • 労働条件通知書

これらの契約を扱っている場合は、紙の契約書のオペレーションも並行して検討するか、紙での契約書だけにする必要があるため注意が必要です。

並行した運用を検討する場合は、電子帳簿保存法に則り最大37日以内に常に紙の契約書の電子化を行い電子で一元管理を行う・もしくは電子契約と紙の契約を完全に別々で管理するかのどちらかを選ぶことになります。電子帳簿保存法に基づく紙の契約書の電子化についてはこちらの記事で詳しくまとめています。

*ちなみに並行したオペレーションや複雑な案件の管理をセットでやりたい場合は、Holemsがオススメです。

電子契約サービスを選ぶ際のポイント

電子契約サービスには様々なサービスがあり、一見すると価格だけに注目しがちですが、以下のようなポイントを押さえておくとより最適なサービスを見つけやすくなります。

電子署名の方式は電子サインか、デジタル署名に対応しているか

電子署名の方式に関しては、双方が電子証明書を発行して契約締結するデジタル署名の方が契約主体が本人である証拠として確実なため安全に契約を締結することができます。

Salesforceやkintoneと連携できるか

会社規模が大きかったり、salesforceやkintoneと連携して契約書を発行したい場合などはそうした連携が可能か、対応するプランや追加料金がいくらかかるかなどを押さえておくといいでしょう。

契約ワークフロー・案件タスク管理は必要か

さらに契約書の内容を都度修正したりすり合わせることが多い・ワークフローが必要かどうかも重要です。電子契約自体はどのサービスでも可能ですが、こうした一連の手続きまでまとめて効率化する場合には各サービスで若干差があります。

海外と契約する場合があり先方からドキュサインを提示されるか

最後に海外と契約が多い場合、相手からドキュサインでの契約締結を提示される可能性があります。ドキュサインは海外で圧倒的なシェアを誇り、どちらも自社の契約サービス上で締結した方が手続き・管理も楽なため自社で導入したサービスがドキュサインに対応していない場合やや手間がかかります。

市場シェアについて

単純な導入社数、国内の市場シェアについてはクラウドサインが圧倒的に強く、GMO agreeとドキュサインが追随しているような構造です。Holemsは法務部があり案件管理や海外対応が必要な場合には他社より圧倒的に機能が充実しており差別化されています。

*市場シェアについて調査したレポートを見たい方はこちら

電子契約サービス比較 早見表

各社の特徴をざっと理解できるようにカンタンな表にまとめました。目安としてお使いください。

クラウド
サイン
(弁護士
ドットコム)
Agree
(GMO)
Holems
(ホームズ)
ドキュサイン
(Docusign)
サインナップワン
(ソフトバンク)
料金(月額)無料
月5件
無料
月10件
5,180円~10ドル~1.5万円~
認証局による
電子証明書を用いた
電子署名の対応
×××
Salesforce
/kintone連携
(API連携)
××
英語対応××
契約ワークフロー
ドキュサイン対応
(海外との契約)
×××
国内導入社数
(19年10月時点)
5万社2600社非公開非公開非公開

それでは続いて各社の詳しい特徴・料金などを見ていきましょう。

オススメの電子契約サービス4選

クラウドサイン (cloud sign)

クラウドサインは、弁護士ドットコムという国内最大手の弁護士仲介サイトを運営する会社が提供するサービスです。

価格はユーザー1名・契約書月5件までは無料、それ以降は月額1万円と1件ごと200円の従量課金となってます。なので試しに無料で使ってみて、よければ本格導入、ということもできます。

上場企業への導入実績も多く、みずほ銀行やリクルート、NTTコミュニケーションズやネスレなどが利用しています。

機能面では、基本的な電子契約の締結・管理に加えてSalesforceやkintoneとAPI連携させることもできます。これにより営業がクロージングした顧客のメールアドレスや商品内容を元にクラウドサインの契約書を自動作成し、顧客へメール送付、といったこともできます。(詳細はクラウドサインのHPよりご確認ください)

クラウドサインを実際に使って契約をしてみる操作感が気になる方はこちらの触ってみたレポート記事をぜひご覧ください。

クラウドサイン(cloud sign)のウェブサイトはこちら

Agree (GMO Agree)

Agree締結はGMO証券やカラーミーショップ、minneなどを運営するGMOグループが提供するサービスです。

19年9月までは認印版と実印版という独特な2つのAgree製品がありましたが現在は統合され料金プランとして分かれているに留まっています。

他社と比べて大きく異なる点は、電子証明書を発行し電子契約が行える点です。クラウドサインやHolems(ホームズ)ではIDやパスワード、メールアドレスやタイムスタンプを用いて契約主体が本人であることを保っていますが、電子証明書を使うとさらに証拠力として確かなものにすることができます。

またクラウドサインと同じくAPI連携で社内稟議のシステムに組み込んだり、Salesforceやkintoneと連携しカスタマイズすることもできますし、SSOやIPアドレス制限といった中堅〜大企業で必要となる機能も一通り揃えています。

導入企業には、サカイ引越センターやCRM大手のソフトブレーン株式会社などがあり、導入社数は2019年9月時点で公表されている数字では約2600社ほどです。

価格は、他社と同じく電子証明書なしの電子署名での契約なら月10件まで無料で使うことができます。それ以上の場合は月1万円〜でユーザー数・契約締結数無制限で利用することができます。

注意するべき点として、API連携や電子証明書発行による契約の場合は利用するID数や契約締結数に応じて従量課金が発生するので気になる方はGMO agreeについてさらに詳しくまとめたこちらの記事をご覧ください。

Agreeのウェブサイトはこちら

Holems (ホームズ)

Holemsは元弁護士が代表を務め、2017年に創業、19年現在5.2億円資金調達を果たした新進気鋭のベンチャー企業が運営するサービスです。

特徴としては、電子契約の締結・カンタンな管理だけでなく、契約までのタスク・チーム内での進捗管理など業務全体を効率化でき、契約書の内容を1件ずつカスタマイズしたり・複雑な内容の契約を結ぶ・海外とのやりとりがある、場合には非常にオススメできます。

他社のプロダクトでは基本的に契約のステータス管理(契約した・してない・却下など)程度の機能なのに対して、Holmesは案件ごとのタスク管理機能・複数の契約をまとめて管理、最終的な契約方法に応じて紙・自社の電子契約・ドキュサイン、といった選択肢を取れるなど法務部の業務全体を効率化することを意図して設計されています。

そのため価格は1ユーザー月額5180円〜とやや高めにはなっています。しかし他社がシンプルな契約機能 + APIで別途システム導入が必要なことを考えると、Holmesは契約に関わる業務全体を効率化できるため妥当な料金設定と言えます。

導入企業には三菱地所や住宅ローン最大手のARUHI、サイバーエージェントの子会社の株式会社サイバーバズや自動車部品大手の株式会社東海理化、などがあります。

Holmes(ホームズ)のウェブサイトはこちら

Docusign (ドキュサイン)

ドキュサインは世界最大手の契約プラットフォーム、Docusignが運営するサービスです。本社はアメリカで既に上場していて19年度の売上は750億円ほどある海外では有名なサービスです。アメリカでは不動産や金融機関などで導入が多く、バンク・オブ・アメリカ、モルガン・スタンレー、ゴールドマンサックスなどで利用されています。(確認記事はこちら

海外では圧倒的にドキュサインの利用が浸透していますが、国内では大手企業の事例はあまりみません。(外部公開されていない)

特徴としては、Salesforceと連携して営業管理から一気通貫で契約まで締結したり、Google Driveと連動して契約書を保管したり、外資系のCRMやストレージサービスなどとの連携周りは他社よりも進んでいる印象があります。また、上述したHolmes(ホームズ)とも連携させることができます。

価格は個人向けで月10ドル、法人向けで25ドル〜で利用することができます。契約締結数に制限はなく、契約を送信された受信者は無料で利用することができます。

ドキュサインのウェブサイトはこちら

サインナップワン

サインナップワンはソフトバンクC&Sが提供する電子契約サービスです。

利点として電子証明書が発行できる、ソフトバンクからまとめてシステムを導入する場合にラクといったメリットはありますが正直あまりオススメしません。

サイト上の資料は2019年10月時点で、17年の資料が公式資料として公表されていたり、API連携もできず、価格も他社と比べて非常に高く導入初期費用だけでも最低68万円、月額1.5万円に加え契約書1件ごとに500円〜もかかります。サインナップワンにしかできない機能はまずないため、他社の導入検討を強くオススメします。

まとめ

いかがでしたでしょうか。電子契約自体はどこのサービスでもできますが自分の業務フローや料金、欲しい機能によって最適なサービスは変わりますので気になったものはぜひウェブサイトから飛んで試してみるのもオススメです。

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